普通日本ではあまり試させてくれないのだが、206の試乗の時は、
「フルブレーキングOK」
と言われたので、80km/h位から思いっきり踏んでみた。
ABS付きの割に、結構派手なスキール音。
日本の安定のためのABSの味付けと違い、制動距離を縮めるためのABS。
安定感もすこぶるいい。
トレッド-ホイールベース比、バンプ・リバンプのアライメント制御等
止めるための設計がいいと言うのが感じられる。
自信を持って、フルブレーキングを試してOKと言うのがよく分かる。
ポルシェなんかは、カタログデーターとして、100km/hからの制動時間を明記している。
自動車の歴史が長く、アクティブセーフティー重視の証拠。
ブレーキ先進国ヨーロッパ。
はっきり言ってリヴィナでは、60km/h以上で飛び出しを喰らったときには、逃げ切れないと思う。
最近の車に共通して言えるのは、ブレーキが無茶苦茶軽いと言うこと。
試乗を終わってチェロキーに乗って帰るとき、
「ブレーキ壊れた」
と思うほどの利きの違い。
極端に初期食いつきのいいパッドを採用している感じ。
昔使ったことのあるジムカーナパッドみたいな雰囲気。
但しその後の、コントロール性無し。後はABSお任せ。
体勢を崩して、ブレーキングも試してみたが、すぐにABSに当たってしまう。
この手のパッド特性で、ABS無しだったら、フェイントとブレーキングで、簡単に姿勢を崩すことができたが、ABS付きでは感覚とちぐはぐに、素直に姿勢が立て直る。
雪道でよく使うのが、
コーナー手前直線でロックブレーキ。
ハンドルを切ってブレーキングアンダーで、そのまま直進。
クリップに向けてブレーキをリリースすると、キレイに車が回ってくれる。
ブレーキをコントロールしている限り、ハンドルは生きていて、ロックすれば車は前輪の向きに関係なく慣性方向に進む。
と思っているので、
ガツンと効いて、姿勢が崩れかかったらすぐにABS補正が入って、姿勢を立て直す。と言う今風のブレーキは、非常に使いづらい。
踏み始め~ABSが利き始めるまでの間に、もう少し猶予のあるブレーキの味付けというのは、万人向けでなくなったのだろうか?
206を見て気付いたことは、1.4LSOHCモデルはvaleoの電子制御。
1.6LモデルはBOSHの電子制御。
この辺りが、今ひとつ不可解。見た感じ使っているセンサー類は、共通部品っぽい。制御のECUのみが別会社。
今日はいろんな車に乗れて、楽しい思いをした。
すっごく満足。