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DBLテクノロジーホイール

つい最近、GIANTのDBLテクノロジーというのを知りました。

 

    

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(勝手に使っています。怒られるかな、、)

 

これスゴいです。

昔からボンヤリとは考えていました。

ツーリング車で重い荷物をサイドバッグ(今風に言えばパニアバッグ?)に積んで、強くスポークを張ったホイールで走っていると、折れるスポークは経験的に、上の図「赤」のプル側が折れる事が多いような気がしていました。

自分なりに考えて、駆動時に力が掛かることがスポーク折れを誘発する要因であると仮説を立ててはみました。

が、根本的な解消方法があるわけでもなく、折れたスポークを交換するだけの対処療法を続けていました。

 

何十年も経って、DBLテクノロジーを見た途端に、!!!!!

静的にバランスの取れたプル側のスポークとプッシュ側のスポークは、駆動を掛けるとバランスが崩れる。

よって、静状態でアンバランスに組まなければならない1!

目から鱗です。

 

ちょうど、シーズンオフのO/H中なので、早速DBLに挑戦!!

 

先ずは、通常通り縦振れ、横振れを取ります。

完全にバランス良く整ったところで、バルブ穴の横から、ニップルをプル側は緩め、プッシュ側は締め込み。延々と一週繰り返します。

やってみて初めてわかったのが、プル・ブル・プッシュ・プッシュ・・・2本一組で交互に順番に並んでいるんですね。勉強になりました。

 

ニップルを1/4ずつ緩めて・緩めて・締めて・締めて・・・を、6周にわたって行いました。これで合計1.5回転、プル/プッシュの差が3回転となります。

スポークのネジのピッチは約0.4mmなので、プル側を0.6mm伸ばして、プッシュ側を0.6mm縮めたことになります。

 

思ったよりも、横振れ/縦振れは大きくなく、十分に実用範囲です。

規則的なテンションのアンバランスであれば、振れに対する影響は大きくない。と言うのも新発見です。

 

このテンションの差が、実際にトルクを掛けることにより、均一化されるかどうかは不明ですが、DBL理論が正しければ効果があることになります。

 

現在このホイールで実走していないので、走りにどのように影響するかは未知数ですが、ホイールの振れと、スポークのテンションの関連については、いくつもの新発見があり、非常に勉強になりました。

今回は、ピストのホイール。即ちオチョコ組無しの左右対称ホイールなので、比較的楽に作業が進んだと思われます。

32H、6本組、ニップル穴均等リム。一番基本的な条件が揃ったホイールです。

少ないスポーク数、ニップル穴不均等リムだと、縦振れがすごいことになるんじゃないかと思われます。

 

但し、このホイールの組み方をすると、今後振れ取りは全くできません。

この状態で振れが発生した場合、ニップルをイジると取り返しの状態になります。

実際今回のDBL化の作業途中で頭がこんがらがり、緩め/締めの順番を間違えてしまい、振れが発生し、収拾が付かなくなりました。

 

このホイールの振れを調整するためには、

1.全てのニップルを緩めて、ホイールをガバガバにする。

2.スポークの締め上げ

3.振れ取り

4.スポークテンションのDBL化

以上の手順が必要になります。

、、、ハッキリ言って非常識です。

 

それとも、特殊なノウハウで、DBLのテンションを保ったまま振れをとる方法があるのか? この辺はよくわかりません。

 

通常運用するのであれば、プル側#14プッシュ側#15や、プル側プレーンプッシュ側バデット、等のスポークの種類を換えてバランスを取るのが常識的な対応かと思います。

 

取り敢えず、乗ってみないと結果が出ないので、暖かくなってから試乗したのち、

この状態を維持するのか? 

元に戻するのか? 

はたまたスポークの太さを変えるのか?

色々と遊んでみたいと思います。

 

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