今回日本滞在中にイツモレンタカーという新しいところで、車を借りてみた。
http://www.itsumo-rent.com/index.html
借りた車はトヨタのイスト。中古車をベースにレンタルしてるということだが、走行距離は2万キロ程。今まで借りていた、トヨタやオリックスのレンタカーでも、6万~12万キロの車両だったので、いたって新車。
整備も良好。感心したのは高速走行後すぐ停車しても、タペット音の変化がない。最近の車なので上が30位のオイルのはず。相当品質の良いオイルを使っているはず。
後で聞いてみるとペンゾイルの鉱物油だそう。
ペースはペンシルバニア産だったはず。一度使ってみたいブランドの一つに追加。
トヨタというと、「一般ユーザーをなめきっている。」との印象がある。
商売柄昔は各社のフォークリフトに乗る機会があった。その中でトヨタのフォークリフトは非常にいいと思う。
実際うちの会社でも、それまで使っていた住友からトヨタに買い換えた。
トヨタは非常にユーザーの意見を聴く耳を持つメーカーだと思う。
プロユースのフォークリフトは、プロの意見を取り入れて、
一般乗用車は、一般ユーザーの意見を取り入れて、、
但し、この一般ユーザーの意見というのが曲者。
トヨタの車はある意味、非常によくできている。
機能的に配置された小物入れ。
ドリンクホルダーの位置は絶品。運転中邪魔にならないのに、自然に手を伸ばすと、そこにボトルがある。
これだけの事を限られたコストの中で行っているので、当然しわ寄せはあちこちに出てくる。
今回借りたイストも、ちょっと座ってみると、ホールドの良さそうなシートなのだが、後ろのチャイルドシートの子供が足をばたつかせると、ガンガン背中を押してくる。
要するにシートパックのフレームがなっていない。
高速を走ってみても、120キロ程度で安定している気がする。ボディー剛性が高い気がする。外乱に対しても比較的安定した走行性能。
しかし、その速度できつめに車線変更をしてみると安定しない。
ちょっとその気が頭をもたげて、秘密の場所で100キロからのフルプレーキングを試してみたら、、、効いているのはABSのみ。
全くブレーキが利かない。
ハンドルが利くのだが、制動力は全くなし。
全てにおいてその気がする車。
ある意味あれだけの低コスト車体をあれだけそれなりに走らせているというのは、非常に高い技術力なのかもしれない。
車って言うのは、一部の便利さを手に入れる代償として、社会の諸悪の根源を全て抱え込むようなもの。
トヨタのユーザーのための高い技術力というのは、一般人に良い物だけを見させて、臭いものには蓋をすることに力を注ぎ過ぎているのでは?
車の悪い処も包み隠さず、全てさらけ出した上で、素晴らしいと思える技術力。
相手を説得させる会話力と知識も、使い方によっては、人を騙すペテンにも使えるし、人を助ける弁護にも使える。
これから先の物の売れない時代に、大企業としての義務を果たすことができるかどうか?
生き残りのために必要なこと。
昔から変わらない誠意のある商品作り。
今の製品にこの誠意が感じられないのは、自分だけなのだろうか?