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ワイヤーのハンダ処理

ワイヤー末端のハンダ処理のご紹介です。

あちらこちらで紹介されているので、今更という感じですが、
自己流ハンダ処理の方法です。


ハンダ処理の利点として、
1.紛失の心配がない
インナーキャップって結構いつの間にか落としてしまうことがある物です。(私だけ?)
2.仕上がりがスッキリ
但し、先端がインナーキップのように丸くなっていないので、注意が必要です。
3.再利用可能
セコい話ですが、ちょっとした調整毎にワイヤー交換していたら結構出費がかさむし、常に手元にワイヤーのストックが必要になります。

ここで、3の再利用についてですが、一般に紹介されている方法では、先端のほつれを予防することはできますが、ワイヤー取り付け部分のワイヤーつぶれは防止できません。
ここが潰れてしまうと、再度アウターに通すことができなくなります。
無理矢理通すと、アウター内部の樹脂チューブに傷を付けることとなります。

そこで、自己流ワイヤーハンダ処理の方法として、「先端からワイヤー固定部分まで」全てハンダ処理を行います。
 
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       左 ハンダ処理後         右 ハンダ処理なし
 


ワイヤー固定部分は規定のトルクでワイヤーを押しつぶすことにより確実に固定する。
との意見もありますが、何十年も固定部分までハンダ処理を行ってワイヤー固定をしていますが、 すっぽ抜けした事は今までないので、多分大丈夫です。
但し、推薦されている方法ではないので、自己責任でお願いします。
経験では、テフロン加工をされたワイヤーよりは、滑りにくい気がします。

固定金具(青丸囲み)については、写真の赤矢印部分に力が集中して確実にワイヤーを固定する構造になっているため、それ以外の部分、特に末端のバリ(黄丸囲み)は確実に処理してから固定するようにしています。
イメージ 7
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この部分のバリはハンダ処理していない場合でも、特に複撚りのワイヤーを使った時に表面のワイヤーを切断してしまう程深く傷つける事があるので、マストな処理と考えています。

ハンダ処理をする場合、インナーワイヤーに熱が伝わり、アウター内の樹脂チューブへの影響を考慮して、インナーのみの状態で処理する必要があります。

この処理を行うと、先端数センチが棒状になるため、ハンドルに沿わした曲がりのきついアウターワイヤー部分には、通らなくなります。
無理矢理通すと樹脂ライナーに傷を付けるため、ここを抜く場合は必ずパーテープの巻き直しが必要となります。

テフロン処理されたワイヤーの場合は、表面のテフロンを紙やすりで綺麗に剥ぎ取り、その後ワイヤーの撚りの隙間に入り込んだテフロンはコンロなどで炙って除去しておきます。

ワイヤーの拠りの中心まで確実にハンダを流し込む必要があるので、脱脂/フラックス処理を行ってから半田付けを行います。
イメージ 3
ハンダの熱量が必要となるので、大きめの半田ゴテを用意します。電気なら80Wクラス以上が作業がやりやすいと思います。
イメージ 4

この半田ゴテは先端を外すとバーナーになるため、場所により使い分けています。

 
イメージ 5

ステンレスワイヤーには、ステンレスフラックス&ステンレス用ハンダはお約束です。
但しフラックスとを使うとコテ先のメッキ処理に悪影響を与えるため、専用のコテ先を用意するか、メッキ処理されていないコテ先の使用をお勧めします。

十分にハンダを盛った後に、コテでワイヤーを熱したままフラックスを流し込むと、更にハンダが奥深くまで浸透していきます(臭いです)。

これでネジの力に負けない、ガチガチのワイヤー末端が仕上がります。
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最後に末端が外を向いていると危険なので、内側に向けて保険のために熱収縮チューブをかぶせて完成です。

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